協議離婚~離婚する夫婦の9割近くが協議離婚~

協議離婚とは、裁判所を介さない夫婦の協議による離婚です。民法では、「夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。」(民法763条)と定められており、夫婦は合意さえできれば離婚届けの提出のみの簡単な手続きで離婚することができます。ただし、離婚時に未成年の子がいる夫婦は親権者を決めないと離婚することはできません(民法819条1項)。
厚生労働省による令和4年度「離婚に関する統計」の概況によれば、離婚全体のうち協議離婚が占める割合は、令和2年度時において88.3%とのことです。また、調停離婚は8.3%、審判離婚が1.2%、和解離婚が1.3%、判決離婚が0.9%となっています(令和4年度 離婚に関する統計の概況|厚生労働省)。
このように離婚する夫婦の大半が協議離婚で離婚しているということなでのですが、協議離婚は夫婦の合意と離婚届けの提出さえ整えば成立する一方で、ともすれば不利な条件で離婚してしまったということになりかねないリスクがあります。そこで、協議離婚ではどんなことに気をつけるべきでしょうか?ここでは特に2つの注意点を書きますね。
一つ目は、事前に法律相談等を利用して専門家に相談することです。
以前、こちらのコラムでも書きましたが、離婚する際に法的に問題となりうる主な事項というのがあります。“離婚を考えている方の頭と心の整理のために 離婚の際に問題となりうる8つの項目”
一般的に養育費や婚姻費用、財産分与、慰謝料ということが問題になるということは離婚を考えているたくさんの人が把握されていると思います。しかし、ご自身の具体的な個別の事情ではどうなのかということになりますとやはり専門家に詳細に話し、また、専門家からも相談者様から事情を引き出すことにより、より適切な対応をとることができると思います。気持ちの面でも離婚という重大局面における納得感がより得られるのではないでしょうか。
二つ目は、離婚に際し取り決めたことを公正証書にしておくことです。
公正証書とは、私人(個人又は会社その他の法人)からの嘱託により,公証人がその権限に基づいて作成する文書のことです(公正証書 | 日本公証人連合会)。公証人という公務員の方が当事者が取り決めたことを確認して文書にするので、調停調書や判決書と同程度の信用性、証拠力があります。そこで、例えば当事者の一方が取り決めに反して養育費や慰謝料といった金銭債務を約束とおり履行しないときに、当事者が作成した離婚協議書では裁判をおこさないと強制執行手続をとることができません。一方、強制執行認諾文言付きの公正証書を作成しておけば訴訟を提起することなく金銭債務については強制執行手続を利用することができます。訴訟をおこすということは、大変な費用、時間、労力がかかり、結果も保障されているものではないことから、公正証書を作成しておくことは大変メリットの大きいことです。
松吉法律事務所では、随時離婚のご相談をお受けしています。初回のご相談は30分無料とさせていただいております。ぜひご利用ください。法律相談ご予約・お問合せ | 品川区、武蔵小山の女性弁護士、松吉法律事務所(離婚、相続、借金)
